昨年11月に、ご近所の方が作ってくれた巣箱を掛けました。冬の餌が少ない時期には、庭の餌台にミカンやピーナツなどを置くので、メジロ、ヒヨドリ、シジュウカラ、スズメが常連でした。
巣箱の口の大きさはスズメには小さすぎるように出来ていて、やってきたシジュウカラがのぞき込んだりしていました。
そのうちに巣材を運び入れるようになり、期待が膨らみました。
4月上旬には雛の鳴き声が聞こえるようになり、親が餌を運ぶ回数が増えました。親はときどきピーナツをねだりに、居間のガラス窓の前の物干し竿にとまって催促をするのです。
雛の鳴き声が大きくなると、ピーナツをねだることが多くなり、こちらが食事中でもかまわずに鳴いて催促するので、箸を止めてピーナツを投げてやることの繰り返しでした。わざと知らんふりしていると、窓の外で目立つようにホバリングして催促するので、「なんだ、またか」と言いながらも、せっせと給餌の手伝いをしていました。栄養が偏らないようにという配慮があるのでしょうか、ピーナツを催促することなく、せっせと虫を運んでくる時間帯もあるのです。
そして今朝、8時前から親の鳴き声が騒がしくなり、親が餌を撮りに行っている間に、雛が顔を出していました。
運んできた餌を咥えたまま、巣箱の外で鳴き、巣立ちを促しているようでした。
巣箱から出てこないと、入口で餌渡しをする場面もありました。
巣箱から親が飛び出してきた瞬間。
時には雛のフンを咥えて出てきます。
8時前に1羽、出ました。
そばで大きな鳴き声で親が見守ります。
巣箱から出た雛と、まだ巣箱にいる雛のために、餌集めが一段と厳しくなりました。
その後も、巣箱の外で、餌を持っ親が巣立ちを促します。
次々と飛び出してきた瞬間は見逃しましたが、あるものは道路を隔てたご近所の庭木へ、あるものは近くの電線へ、巣箱から出たはいいけれども飛ぶ勇気がない数羽は、巣箱の前のキンモクセイの木立の中にとどまり……全部で8羽巣立ったようでした。
ホッとしたのもつかの間、親の餌運びはまだまだ続いていました。
今度は子連れで餌をねだりに来るようになるのでしょう。