ネットでジョロウグモの交接を検索していたら、♀が脱皮して成体になった直後が交接のチャンスだという記事がありました。♂は♀が成熟するのを待っているんですね。
この日、ひとつのクモの巣に3匹(♀2匹、♂1匹)いたので、
「三つ巴」かと思って撮り始めたら、♀2匹ではなく、ひとつは♀の脱皮殻でした。
ということは、♀が成体になったということ。しばらく様子を見ることにしました。
交接の体勢に入っても、♀が不快そうに体を動かすと、♂はあわてて離れます。
♂の生殖器は触肢先端にあり、
♀の生殖器は第四脚の付け根にあり、外雌器(がいしき)と呼ばれます。
脱皮殻が邪魔なので、トリミング率を大きくしてみます。
♂の触肢部分が、ふくらんだり、しぼんだりすることに気づきました。
この記事を書くにあたって、あまり使っていない保育社の『原色日本クモ類図鑑』(昭和61年発行と古いので、ほとんど使ったことがありません)を見てみたら、クモは交尾という形をとらず、♂は精網という数㎜四方の網を張って、そこに自分の生殖門から出した精液を垂らし、それを触肢に移したものを♀の外雌器に、両触肢同時もしくは交互に注入するということが書いてありました。
このジョロウグモの場合は、片方の触肢を動かしていましたが、「精網」の存在も、触肢に移しているような動作にも気がつきませんでした(^_^;)
片側が斜面で良い撮影ポジションが取れなかったので、次に見つけた時は仔細に観察したいと思いますが、チャンスに巡り合えるだろうか……。
この記事へのコメント
ツユヒメ
でしょうね。私が交接シーンに出遭ったのは、カメムシが網に
かかってメスが捕まえた一瞬にオスが近寄って交接をしました。
こんなに拡大して鮮明ではありませんでしたが。
メンバラ
♂が♀に接近する場面にも遭遇しましたが、まだ♀は脱皮していない個体で、♂が近づくと牙をむいて追い払っていました。♀に捕まえられることもあるという説明がありますが、カマキリほどシビアではないように思いました。
接写に適当な足場を確保するのがむずかしく、寄れば寄ったで、脚が邪魔になって……(T_T)