『昆虫探検図鑑1600』の写真検索マトリックス

川邊透著『昆虫探検図鑑1600』という本を注文してみました。本のほかに「写真検索マトリックス」なるものが2枚ついています。これが広げるとB判の全紙(1032㎜×726㎜)という大きさで、しかも両面印刷。そこに28㎜×33㎜の升目に入った個々の昆虫の写真が収められています。それには法則があって、その成虫の大きさによってSサイズからLサイズに分類されています。例えばマトリックス①は「チョウ・ガ・トビゲラ型」Sサイズ( ~10㎜)としてズラリと成虫の写真が並んでいます。

AMAZONで注文して届いたときに、「写真検索マトリックス」なるものが、折りたたまれて別冊のように付属しているのを見て、「なんだ、面倒なものが付いているな」と思いました。紙製の折りたたまれているものを使えば使うほど、折り目から破けてくるのは必至で、それを承知で付けるのはいかがなものかと……。

たまたまでしたが、折りたたまれたままの状態で見ていると、フィールドでよく見かける小さな蛾がずっと気になっていて、似たような形をしたものが多すぎて、探すのを先延ばしにしていた、まさにそのものが目に飛び込んできました。
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  著作権があるので、それ以外のものには「ぼかし」を入れてあります。
升目に並べられた写真の上には名称と、図鑑で解説している番号が入っているので、本冊ですぐに引けるようになっています。

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  知りたかった蛾は、ヨツスジヒメシンクイという名でした。

「写真検索マトリックス」は、おおまかな形で昆虫を5つのグループに分けています。「チョウ・ガ・トビゲラ型」「コウチュウ・カメムシ型」「ハチ・ハエ・トンボ型」「バッタ・カマキリ型」「その他」それを大きさによってグループに分け、それぞれは色模様などの特徴が似たものが集まるように工夫してあります。

見たことのない昆虫に出合った時に、似ているものが思い浮かべば良いですが、最初の判断を間違えると、同定するまでの道のりが遠くなってしまうという経験は誰しもあると思います。同定するに至らないと、それまでに費やした時間が無駄になり、徒労感も大きくなります。
もう少し使ってみないとわかりませんが、本書はかなり使える図鑑と言えるかもしれません。

しかし……別の日、ヨコバイの仲間と思われるものがいました。
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  「写真検索マトリックス」だと、ブチミャクヨコバイの隣ぐらいにあっていいのですが……。
ヨコバイとかウンカの仲間のように思うのですが、本書ではズバリこれというのには辿り着けませんでした(^_^;) 図鑑類を使いこなすのは、なかなかむずかしいですね。

【9/23 追記】
9/21に千葉県立中央博物館で開催中の企画展「図鑑大好き!」に合わせて開かれた座談会に「インターネット図鑑の管理人が集まりました。いつも利用している「昆虫エクスプローラ」「みんなで作る日本産蛾類図鑑」が、どんな方々の手によって成り立っているのか、興味深いお話が聞けました。それだけではなく、自分はあまり使いこなせていなかったということが良くわかりました。

本書は「昆虫エクスプローラ」の管理人、川邊透氏の著書なのです。
写真検索マトリックスについての感想を上に書きましたが、ネット上の検索ツールと合わせて使うと、途方もない先にある(かもしれない)目標物に、ごく短時間でたどり着けるのではないかと思います。いかに使い勝手や使いやすさを向上させるかの工夫をお聞きしたことで、検索の多様性の深さを改めて感じました。自分の発想の単純なことも(^_^;)




昆虫探検図鑑1600 -写真検索マトリックス付-
全国農村教育協会
2014-07-31
川邊透

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この記事へのコメント

2014年09月01日 08:23
面白いアイディアの並べ方ですね、部屋の壁にでも張っておくと
昆虫博士並みの気分になりますね。
近い将来は、自分で撮った虫の鮮明な写真を、PCの指定された
画面に貼り付けると、顔写真や指紋照合のように数秒で検索して
名前や生態なども教えてくれるシステムを開発(会員のみ無料)。
名前を調べ、探す楽しみがなくなりますか?
2014年09月01日 09:04
ツユヒメ*さんへ
問題はこの写真検索マトリックスの用紙が大きくて、両面印刷ですから、壁に貼ることも出来ず、B判全紙の大きさが入るアクリルケースがあればいいですが。
名前や生態なども教えてくれるシステムが開発されても、簡単に検索するのはつまらないから、あーでもない、こーでもないと調べているかもしれないですね。
2014年09月02日 18:15
とっても興味深い図鑑、気になるゥ~!
2014年09月02日 20:25
mint*さんへ
図鑑好きにはたまらない1冊ですが、やはり「紙に印刷」という方式の限界を感じてしまいます。

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