あれは小学校5年生の臨海学校でした。臨海学校が終わってから書かされた作文が、文集としてひとつのまとまりになったとき、自分が書いたはずの作文の中に、見慣れない言葉がありました。それが「剽軽な目」をしたという表現でした。それまでの自分の語彙には無い言葉でした。
先生が勝手に自分の文章に手を加えたことと、その作文の「評」の中心が、小さな「剽軽な目」に目を留めたことを褒めるというものだったことにショックを受けたのです。
その作文の全体がどんなものだったか、まったく記憶はなく、その部分だけ鮮明に覚えています。
で、そのときに「獲得した」語彙が、「ひょうきん」なのです。1981年から8年間、フジテレビ系列で「おれたちひょうきん族」というバラエティ番組があったので、言葉としては耳になじんでいる人が多いかもしれません。
前フリが長くなってしまいましたが、日曜日に散歩をしたときのこと。アマガエルが目に付きました。いつも良く見るのですが、その日は、体が濡れているように艶々している個体が目立っていました。まあ、目が剽軽ですからね。
剽軽というよりは、半眼で眠そうですね。上から4枚はニホンアマガエル、下の3枚はシュレーゲルアオガエルです。鳥でいう「過眼線」が、黒くハッキリしているのがニホンアマガエル。
過眼線が無いに等しいのが、シュレーゲルアオガエルということになるようです。
どうして日本産のカエルに、カタカナ名前が付いているかというと、シーボルトが帰国するときに持ち帰った日本の両生類や爬虫類を、研究したオランダの学者の名前にちなんでいるそうです。
この記事へのコメント
あぶ
色も原色系だし、足先が可愛いですよね。可愛いカエルだけに誰かが日本に持ち込んだのだろうと・・・。
なるほど勉強になりました。シーボルトやオランダの学者さんたちの功績の大きさに敬意を表さねば。
のんびり猫
これから、注意して見てみます。
メンバラ
ややこしいですよね。
カタカナ名前=帰化種と思いがちですものね。
メンバラ
アマガエルに限らず、例えば白鷺というサギはいなかったりするわけで、そういった思い違いや、大雑把な括りでの理解している「つもり」というのは良くあることです。
そういう違いがあるということに気づくことで、別の興味が湧いてくるのが面白いところでしょうね。